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「夕暮する村」

月が出た出た
月見草が咲いた
オラノかまやの
灯が煙る煙る

村を出た出た
お花のアンネ
みヽず鳴く日の
別れ唄別れ唄

まもり袋を
涙でにぎり
帰へるからすの
声を聞く声を聞く

空は燃えるよ
夕暗せまる
土間のどろねぎ
けらが飛ぶ
けらが飛ぶ

 

1933(昭和8)年

 

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